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海外の製紙、段ボール動向

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紙・板紙海外動向 2011-07-20(第1082号)

日本紙類輸出組合では、このほど2011年4月の「紙・板紙海外動向」をまとめ発表した。それによると、日本国内が大震災による生産減に伴う輸出減、輸入増など先行きが不透明な中で、海外市場は活発な動きとなったことが注目された。中でも中国の紙・板紙輸出は大幅増加が続いており、輸出ドライブを継続していると見られる。内訳をみると、塗工印刷用紙の輸出超過は約12万t、紙合計では15万tに達しており、仕向地もインドやアジア域内のほか、ブラジル、トルコ、エジプトなど世界各地に拡大している。

【中国】
[輸出入]
2011年4月の中国の紙・板紙合計輸出量は36万7千t、前年比41.0%増と急増した。うち紙は合計25万7千t(25.2%増)、なかでも上級印刷用紙が4万6千t(2.3倍)と高水準で推移している。国別にみると、最大仕向先イランが5、012t、ほかアセアン、ブラジルなどの各地域が増加した。また、塗工印刷用紙の輸出も合計15万t(16.2%増)と大幅増加。うち、上質ベース品が12万9千t(19.4%増)で、インド2万t(2.5倍)、ブラジル5、400t(2.1倍)など、従来の欧米向けからアジアにシフトしている。

板紙の輸出量は合計11万t(99.5%増)、うち塗工白板紙は9万4千t(89.4%増)で、トルコが1万2千t(3.2倍)、エジプト5、506t(2.7倍)など中東向けを主に倍増、日本向けは3、673t(48.9%増)となった。一方、4月の中国の紙・板紙輸入量は26万8千tで前年13.6%減。うち、紙が合計10万4千t(23.7%減)でコート紙(上質ベース)が2万7千t(44.3%減)と急減。うち米国が3、901t(同28.5%減)、日本が6、059t(62.6%減)となった。

中質コート紙は合計6、239t(13.0%増)でフィンランドからが1、324t(3.0倍)と増加した。なお、塗工印刷用紙の合計輸入量は3万3千t(38.3%減)となった。
板紙の輸入量は合計16万4千t(5.8%減)。うちクラフトライナーが6万5千t(19.2%増)で、米国が3万6千t(59.9%増)、オーストラリア1万t(51.2%増)と急増した一方、ロシアから9、591t(30.8%減)と減少。中芯原紙(パルプ品)は3、301t(39.8%減)となっている。

段ボール原紙の合計輸入量は7万7千t(12.5%減)、塗工白板紙7万4千t(5.9%増)で、国別には、スウェーデン2万3千t(14.6%増)、米国1万4千t(8.8%増)、ブラジル1万1千(2.2倍)となっている。

[生産]
中国国家統計局発表の4月の中国の紙・板紙生産量は941万6千tで前年比16.3%増となった。民間調査による4月の生産を品目別にみると、新聞用紙が33万6千t(0.1%増)、塗工紙のうち上質ベースが40万3千t(3.6%減)、中質ベース9万1千t(19.4%減)と推移、上質印刷用紙は142万2千t(2.3%増)と堅調に推移している。また、板紙は段ボール原紙の合計が339万2千t(6.3%増)となった。

【米国】
[輸出入]
4月の米国の紙・板紙合計輸出量は101万4千t(14.5%増)と大幅に増加、うち紙が36万3千t(1.6%増)、板紙は65万3千t(23.3%増)と急増している。

紙のうち、新聞用紙が8万9千t(20.1%増)、うちインド向けが3万8千t(3.2倍)と急増。そのほか、ナイジェリア向けなども急増した。塗工印刷用紙は合計9万t(19.9%減)で、欧州向けが軒並み減少となった。板紙は主力のクラフトライナーが38万3千t(27.7%増)と大幅に増加、うち、中国向けが5万7千t(3.3倍)となった。塗工白板紙も13万1千t(14.5%増)と大幅増加した。メキシコ向けが2万6千t(12.6%増)、中国1万4千t(8.9%増)、オランダ1万2千t(7.4%増)となっている。

2011年4月の米国の紙・板紙輸入は76万2千t(4.4%減)。紙が64万6千t(1.9%減)、板紙は11万6千t(16.2%減)となった。紙のうち、新聞用紙は18万4千t(0.3%増)、コート紙は6万t(15.0%増)と大幅増加した。板紙は塗工白板紙が4万5千t(18.3%減)で、カナダからが2万3千t(16.6%減)、フィンランドが5、863t(60.5%減)と急減する一方、中国からが4、413t(2.8倍)と急増した。

[生産]
2011年4月の米国紙・板紙合計生産量は599万9千t(11.8%減)と大幅減少した。そのうち紙は249万3千t(13.8%減)、板紙は350万7千t(10.3%減)となっている。紙のうち、新聞用紙が24万6千t(13.7%減)と減少、非塗工印刷用紙は69万5千t(13.2%減)となった。板紙は、クラフトライナーが155万1千t(1.3%増)と小幅増加で推移した。

【原材料輸入】
[中国]
2011年4月の中国のパルプ輸入量は120万t(22.7%増)と急増、一方、古紙輸入は220万9千t(3.5%減)と減少した。古紙輸入のうち、米国からが90万5千t(9.0%増)と100万tを下回ったほか、欧州は、英国が27万5千t(6.9%減)、オランダが17万t(0.6%減)となった。
[タイ]
2011年4月のタイのパルプ輸入量は4万7千t(8.2%増)と増加、また古紙の輸入量は7万3千t(22.3%減)と大幅な減少となった。古紙輸入のうち、日本からが3万4千t(11.7%減)、米国からが1万6千t(26.2%減)と大幅減少する一方、フィリピンからが4、801t(89.8%増)と急増した。