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海外の製紙、段ボール動向

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紙・板紙海外動向 2011-08-10(第1084号)

日本紙類輸出組合ではこのほど2011年5月の[紙・板紙海外動向」をまとめ、発表した。それによると、同月の日本からの輸出は、震災被害が一部復旧したものの、紙類輸出はほぼ半減の状態。一方、中国の紙・板紙輸出は前年比3割増で、印刷用紙を中心に輸出ドライブが続いている。うち塗工印刷用紙は10万t規模に達しており、主な仕向先はアジア地域、また非塗工印刷用紙は中東地域が主な仕向先となっている。また、米国の紙類輸出は、紙では新聞用紙、板紙はクラフトライナーの輸出が大幅増加となっている。

【中国】

[輸出入]
2011年5月の中国の紙・板紙合計輸出量は35万tで、前年比32.6%の増加となった。うち、紙は合計23万七千t(前年比24.8%増)と急増、板紙は合計11万3千t(52.9%増)でうち塗工白板紙が10万1千t(66.9%)を占めており、日本向けは2、170t(11.6%増)となっている。
一方、5月の中国の紙・板紙合計輸入量は27万8千t(1.5%増)で、うち紙が10万9千t(13.7%減)、板紙が16万8千t(14.4%増)となった。板紙の輸入のうちクラフトライナーが6万4千t(75.4%増)を占め、輸入国別には米国からが3万7千t(2.2%増)、ロシアからが1万1千t(2.1%増)、一方、台湾からは約2千tに止まった。
[生産]
5月の中国の紙・板紙合計生産量は953万9千tで、前年比13.6%増となった。このうち品目別には新聞用紙31万3千t(15.8%減)、上質ベースの塗工紙が41万2千t(1.1%減)、中質ベース9万8千t(8.0%減)、非塗工印刷用紙が137万t(4.0%減)と、紙は減少傾向だったのに対して、板紙は段ボール原紙が合計345万6千t、13.0%増と堅調な推移を辿っている。

【米国】

[輸出入]
2011年5月の米国の紙・板紙合計輸出量は107万t(25.3%増)と大幅な増加となった。このうち紙は38万3千t(12.2%増)、一方、板紙は68万t、34.0%増もの大幅増加となっている。品種別には、紙では新聞用紙が8万3千t(15.2%増)となったが、うちインド向けが2万6千t、26.5%増と急増したのが目立っている。
これに対し主要品目の塗工印刷用紙は合計9万9千t、7.1%の減少となった。板紙は、主力のクラフトライナーが43万1千t(59%増)と急増、うち中国向けが5万4千t、前年同月比5.1倍に達している。また、塗工白板紙は12万5千t、6.7%増だが、これも中国向けが1万7千t、前年比3.1倍の急増となった。また、米国の5月の紙・板紙輸入量は合計79万4千t、1.7%減とやや減少した。うち紙が67万t、0.6%減、板紙は12万3千t、1.3%増となっている。
[生産]
5月の米国の紙・板紙合計生産量は616万t(11.3%減)で、うち紙が254万5千t(12.5%減)、板紙が361万6千t(10.4%減)となっている。紙のうち新聞用紙は24万2千t、17.5%減と大幅な減少、また非塗工印刷用紙が71万1千t、9.9%減、塗工印刷用紙が51万t、20.5%減と、紙需要の減少傾向がアメリカでも顕在化しているのが見て取れる状況となっている。これに対し、板紙ではクラフトライナーが183万9千t、前年比13.7%増と引き続き堅調な推移となっている。

【原材料輸入】

[中国]
2011年5月の中国のパルプ輸入量は121万8千tで、前年比44.2%増と急増を続けている。中国のこの旺盛なパルプ輸入が世界のパルプ市況を押し上げる最大の要因となってきたが、6月-7月にかけ中国の買い付け意欲にやや陰りが見え始めているとされ、パルプ市況も曲がり角に差し掛かったとの観測が言われ始めている。
一方、5月の中国の古紙輸入量は229万6千t、前年比20.8%増と大幅な増加となった。このうち米国からが97万6千t、29.2%増と一時の100万tベースに近い水準。またヨーロッパからは英国が26万8千t(26.9%増)、オランダ17万9千t(57.8%増)となって、5月までは引き続き旺盛な古紙輸入増かが続いてきたが、最近になってパルプと同様、古紙輸入も陰りが見え始めているとされ、国際市況に影を落とす状況となっている。
[タイ]
5月のタイのパルプ輸入量は4万7千t(0.2%減)、古紙輸入量は6万9千t(37.0%減)、うち日本からは3万4千t、33.5%減となっている。