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JIS規格表

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段ボール箱の形式 解説

1.規格改正の経過 この規格は、昭和26年11月28日に制定され、 昭和37年2月1日に改正され、 昭和54年2月1日に確認されて現在に至っている。
近年、段ボール箱の形式は多様化し、JIS Z 1507 -1962に規定されている範囲を遥かに上回っていて、実態と大きな差が見られ、改正の要望が強まっている。
このような状況を踏まえて、工業技術院委託による改正原案作成委員会を設け、昭和62年7月から検討作業を進め、改正原案を作成した。

2.国際規格との関連 段ボール箱の形式にISO規格はないが、FEFCO(Federation Europeanne des Fabricants de Carton Ondule)規格においては国際ナンバー(番号)をつけた6種類の形式、合計94種類の箱と 45種類の附属類が規定されており、現在ヨーロッパ16か国他オーストラリア及びアメリカ合衆国の幾つかの州で採用されている。やがて、ISO規格に移行する方向で進められているので、この規格の整合性を重視し、改正原案を検討した。

3.名 称 JIS Z 1507-1962 の名称は、”ボール箱及びファイバー箱の形式”となっていたが、近年我が国におけるファイバー箱の使用は、ほとんどない。念のため十分な調査を行ったが、この改正に参画すべき整然とした組織などもないので、やむなく”段ボール箱の形式”に一本化して、改正に取り組むことになった。

4.適用範囲 段ボール箱に絞って、外装用及び内装用として使用される箱形式について規定する。

5.形 式  FEFCO に規定されている箱の形式と、 JIS Z 1507-1962 に規定されている形式を照合し、現在多用されているもの及び今後使用される可能性の高いもの39種類を選び、附属類の8種類を加えて合計47種類とした。これらに FEFCO で決められている国際コード番号を採用し、国際化をはかった。ただし、箱の形式39種類のうち、我が国で使用されていて FEFCO に規定されていない 0314 及び 0435 については、パリにある FEFCO の本部と連絡をとり、了承を得た上で新しい国際コード番号を付けて、今回の JIS Z 1507に加えた。
また、混乱を避けるために、コード番号とJIS Z 1507-1962の箱形式の対応表を参考1に記載した。

(1) 呼称及び記号 ”ふた”とは、 ”身”に対する呼称で、完全に重なり合う方を”ふた”とし、それぞれ”+”の記号を付けて表現することとした。
幅の記号については、”W 及び B”と2種類にしたが、アメリカでは width、 FEFCOではbreath をそれぞれ用いているので、両方の記号を付けることにした。
(2) 箱の形式  箱の形式については、従来の A、 B、 C形 合計 14種類に対し、 02、 03、 04、 05、 06、 07 合計 39種類 のほか、附属類 8種類を加え合計 47種類とした。
 箱の形式については、旧規格との対応は参考 1 に示したが、基本的には、 A形は 02に、C形は 03に相当する。B形については、 05 及び 06 に相当するようになる。
 したがって、このほかに 04(組立形)、 07(のり付け簡易組立形)が新たに加わったことになり、その幅を大きく広げたといえる。
 しかし、 FEFCO ではより多くの形式を規定しているので、できるだけ早く FEFCO の規格に合わせ、一層の国際化をはかるべきと考える。
 これらの形式について、若干の説明を加える。
(a) 02(溝切り形) 継ぎしろは、長さ面又は幅面いずれにつけてもよいことを明記した。
 また、 継ぎしろ の定義を、ここですべきであるとの意見があったが、 JIS Z 1506 (外装用段ボール箱)において定義することとした。
(b) 03(テレスコープ形) 0314 は前の規格のC-2形で、 FEFCO にないので、 新たにコード番号を付けて、加えることとした。
(c) 04(組立形) 0422及び0425にみられる○内拡大は”いずれでも可”(alternative)の意味であることを、FEFCO本部に確認した。
 0432にみられる○印は空気穴を意味するが、その大きさ及び位置について規定したものではない。
 0435は、トマト、イチゴなど青果物の組立箱として多用されている我が図独自の形式である。
 FEFCOの承認を得た上で、新しいコード番号を付けて加えた。
(d) 05(差し込み形)この形式のうち、 0501 から 0503 については、単独で用いられることはなく、いずれかの組合せ又は他の素材との組合せなどによって用いられる。それ故に形式の説明を”基本的には”という表現とした。
 0504 から 0511の形式のうち ”+”表現、すなわち”ふた”のような表現としたが、問題がある。ここでいわんとしているのは、2枚の段ボールのうち、外側になる方を、あえて”+”として表現した。
(e) 06(ブリス形) FEFCOでは、 rigid-type boxesと表現しているが、我が国では、一般にブリスボックスと呼称されているので、名称をブリス形とし、英語のbliss-type boxesも併記した。
(f) 07(のり付け簡易組立形) この形式は、あらかじめ抜き箱を段ボール箱生産者側でのり付けして作成し、使用者側へは折り畳んだ状態で届け、組み立てて容易に使用できるものであり、 FEFCO では8種類を規定している。我が国でも、今後多用される傾向にあるので、3種類を組み入れることとした。
(g) 09(代表的な附属類) 段ボール箱包装に使用されている附属類は多数あり、 FEFCOでは45種類を規定している。
今回の改正に当たっては、それらから代表的なもの8種類を選び、規定に加えた。

参 考 1 JIS Z 1507 との対応 JIS Z 1507-1962に規定されていた箱の形式の中で、今回改正される形式とを比較し、さらにわかりやすくするために、規定される形式のコード番号とJIS Z1507-1962の箱形式呼称との対応を表にして載せた。

参考 2 作図に用いる図記号 これまで、段ボール箱の受発注の際の作図に用いられる図記号は、使用者及び生産者間で規定されたものがなく、間違いのもとになることがあった。
 今回のJIS改正を契機に標準化し、誤りを防ぐとともに、仕事の効率化をはかるために図記号を統一し、国内のみならず国際的にも通用するようにした。

(1)断裁、けい線、溝切りなど 箱の展開図を描く場合に用いる断裁、けい線、溝切りなどの図記号について     は、参考2表1に示す図記号を必ず使用することによって標準化をはかる意図とした。
(2)接 合 箱の展開図を描く場合、継ぎしろ部分の接合方法を示す記号 及び 図記号は、参考2表2による が、記号は説明の場合に用い、図記号は展開図を描く場合に用いるものとする。
(3)手掛けあな 我が国で多用されている手掛けあなを描く場合の図記号については、完全に打ち抜いて しまうPタイプと、一部を残すUタイプについて参考2表3に示す図記号で表す。

参 考 3 コード番号の利用法 今回の改正で新たに採用されるコード番号を、段ボール箱の受発注の際の企画設計に、どのように使用するか、三つの例をあげ、それぞれ具体的な説明を付け参考にした。

参考 4 箱の寸法表示 箱の寸法を表示するとき、使用者及び生産者ともに整然としていなかったため、誤解を生じることがあった。
今回の改正を契機に、箱の寸法を呼称及び表示する場合には、必ず参考 4 に示す長さ、幅及び高さの順序とし、記号もそれに従うことを明確にした。