特大


業界動向

2007-06-30 山崎機工(株)が厚物用鋸刃「ウェルカットソー」新開発

上=ウェルカットソーでの切り口、下=従来刃物の切り口

上=ウェルカットソーでの切り口、下=従来刃物の切り口

超硬刃物製造メーカー、山崎機工(株)(広島県福山市宮前町1-5-16、電話084ー934-3211番、山崎恵司社長 http://www.wellcut.jp)が、このほど新たに積層等の厚い段ボール用切削鋸刃「ウェルカットソー」(特許出願中)を開発、大学の実験室等でもテストを続けた結果、抜群の効果が認められたことから、広く全国的に普及化したい考えで、紙粉等の問題を抱えた段ボールメーカー20社程度に一定期間貸し出してテストを依頼したいと、6月22日、本紙を通じ発表した。

「ウェルカットソー」は、積層等された厚い段ボールをカットする刃物で、山崎機工、岩崎日立加工所、日立メタル、島根大学の共同開発刃物。ウェル=素晴らしい、カット=切る、ソー=鋸を意味する。カットには帯鋸用(BT)と丸鋸用(MT)がある。その効果は、(1)紙粉の量が、従来のものと比較して激減する。推定で従来比20%程度しか出ないため、紙粉発生というネックを解消する刃物である。(2)切り口がきれいである。これまで紙粉といえば、空間に飛び散ると同時に、段山の隙間にへばり付いて、外に出てこない状態が一般だが、これを解消する。(3)カット作業は、軽く押すだけでスムーズに進む。即ち、回転する刃先が、積極的に段ボールを切り開いていく。(4)再研磨も可能。以上のように、画期的な刃物である。

なお、特に紙粉について、同社では次のように説明している。
『これまで段ボールのカッティングと言えば、大量の紙粉発生は避けて通れない問題でした。切断については、ナイフで切断する「ナイフ押し切り分け」と、刃先が幅のある刃物で溝を作りながら「削り落とす考え方・在来のチップソー切断」の二通りありますが、今回はナイフ発想に力点をおいた開発刃です。切り口の幅、すなわちその幅の溝厚さの差で紙粉の発生量が変わるのです。ナイフ発想によるウェルカットソーの切り口の幅はわずか1.2mm?2.5mmで切り開かれる原理です。一方、従来のチップソーの方は3mm幅等と厚く、この幅の溝の段ボール繊維が紙粉となっています』。

【BT帯鋸用】
積層段ボールの50?300mm程度の厚もの切削は、この帯鋸が最適である。チップ刃は硬いハイス鋼の表面にコーティングされ、硬い段ボールでもスムーズに切れる。帯鋸自体は、空冷式の鋸切り構造になっているため、摩擦熱を溜めることもなく、量産する長時間の連続切削には有利である。切り口の目詰まりを解消し、重量積層段ボールでも、また厚い蛇腹段ボールでも段ボールのパレット及びその桁等様々な段ボールに対応できる。

【MT丸鋸用】
比較的薄いものや粗めのものに最適。例えば、粗目の段ボール、ハニカムタイプの段ボール、L型、U型等加工された緩衝材の長尺ものを小割りするとか、折り曲げ加工した製品も、小割りにすれば、製作コストが省ける等の二次加工段ボール。現在、50mmものをカットしているが、近日中に130mmカットできる鋸を制作し、発表の予定である。