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段ボール箱製造作業読本

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第5章 段ボール箱の印刷用材料

1.段ボール印刷用凸版
段ボール箱の印刷は、通常ゴム凸版を用いる輪転印刷で二色刷りが多い。ライナ自体を印刷してコルゲータに掛ける場合、あるいはコルゲータラインで原紙に印刷を施す場合もある。この場合はグラビア印刷で、金属製彫刻ロールが用いられ、凹版印刷である。美粧段ボールの印刷には、グラビア印刷あるいはオフセット印刷があるが、段ボール印刷の主体は二色の凸版印刷である。
(1)ゴム凸版
段ボール印刷に使用される版の材料は、ゴム凸版が主体であるが、一般的な種類としては次のものがある。
(イ)天然ゴム凸版=手彫り用として広く用いられている。
(ロ)合成ゴム凸版=耐溶剤性に優れるが、弾性に欠け彫刻が難しい。
(ハ)樹脂凸版=感光樹脂版として用いられ、繊細な図柄に適する。
(2)凸版の製法
段ボール印刷用凸版の製法には次のものがある。
(イ)手彫り方式=天然ゴム版に多い。
(ロ)鋳造方式=鋳型に鋳込む方式で、型代金が高く初期コストが高くなる。
(ハ)写真製版=感光樹脂版に用いられる。
(3)印版の厚さ
油性、速乾性インキのゴム版の厚さは、6mm〜9mm位のものが使用されているが、薄くなる傾向にある。しかし、各工場の機械、作業基準により異なり、全国統一的なものではない。
厚さは±0.3mm程度の精度で仕上げられる。厚さの許容差は印刷仕上りに関連する要因である。
フレキソ印刷用の印版の厚さは5mm〜7mm位であり、その品質特性上、印版の仕上精度は0.03mm位で油性、速乾性インキ用にくらべて非常に高い精度が要求される。
(4)ゴム凸版の硬度
ゴム凸版の硬度は、ショアー硬度で測定されているが、印刷機、インキ、作業基準により各工場で異なっている。印刷時の印圧と硬度は関連するので、いわゆるベタ印刷と細字では、硬度を調節するのが一般的である。ゴム硬度は、各工場で異なるため、決定的な数値をあげることはできないが、参考値としては次のものがある。

  フレキソゴム版 油性ゴム版
細 字 50〜60 55〜65
普通文字 40〜50 50〜55
ベ タ 35〜40 40〜45

(5)ゴム凸版の伸び
印刷機の版胴は円筒形であるため、版を取り付けると円周方向(進行方向)に伸ばされる。このため、原形寸法より、印刷出来上り寸法が伸びる。これを版の伸びと云っている。
印刷の出来上り印刷図形に合せるため、版の原形寸法(進行方向に対する寸法)を縮めて製作しなければならない。この原形寸法の計算方法は下記の式による。