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第9章 印刷準備作業

印刷準備作業は、印刷機ならびにゴム凸版に関する知識に基づく印版の点検、印版の取付け方法、および印版の調整が必要である。

1.印版の点検方法印版の点検方法は、印版作成の基本に関連するもので、前述の段ボール印刷用凸版および印版の作成を参照されたい。
(1)印刷指図書に基づき、印刷図形、印刷位置を、基準線(中心線)および台紙フィルムの先端より、スケールにより正しく確認する。
(2)ゴム凸版と台紙フィルムとの接着状態を点検。
(3)印版のよごれ、目づまり、亀裂、磨耗など印刷を悪くする状態の有無を点検。
印刷に際して、印版の点検を疎かにすると、機械的な調整あるいは作業方法で処理出来ない位置ずれ、図形の誤り、版の脱落、印刷のよごれ等の欠陥が発生することになる。

2.印版の取り付け段ボール印刷機の主流は、二色印刷のプリンタ・スロッタ型式のものである。準備作業では、印刷ユニットとスロットユニットが切り離され、版が取り付けられ、スロットナイフがセットされる。印版および各ナイフのセットが完了後、各ユニットが連結され運転されるので、安全確認が最優先の重要事項となる。印刷機の版胴には、鉄製と木胴の2種類があるが、高速、能率化にともない、また、印版の取付け方法の改善により、鉄製のものが多くなっている。印版の取り付け方法は、ゴム凸版を、印刷図形に基づき、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムに貼り付け、その機械位置に合せレイアウトした印版を、簡単にセット出来る方法が主流を占めている。
(1)木胴への取リ付け
最近の印刷機では少くなっているが、ホッチキスに似たガンタッカにより、台紙とともにステープルで版胴に打ち込む方法である。印版のセット交換は短時間で簡単であるが、木胴の耐用年数が短く、取り替えが必要である。
(2)鉄胴への取り付け
鉄胴に梯形の溝を切り、溝に金具を装着し、その金具と座金により、ねじを締め付け、印版を取り付ける方法である。この方法は、印版のセットおよび交換に時間を多く要し、セットタイムのロス時間が生産性を低くしている。
(3)印版に磁気を利用する方法
版胴に、磁力をもつゴム板を巻きつけ、あるいは、印版に磁気を帯びさせて、鉄胴にセットする方法で、取り付け時間を短縮し、また、位置の調整を簡単にするもので、セットタイムのロスを少なくすることが出来る。版の一部差し替えにも便利な方法である。
(4)ラビット方式
鉄胴へ印版を取り付ける方法で、印刷のセット時間を短縮し、生産性を高める方法として、印刷機の主流を占めている。
印版の作成で述べたように、台紙にプラスチックフィルムを使用し、フィルム両端(版胴の円周方向)に止板(または掛板)を装着する。止板には3mm厚×10mm位の硬質塩ビが使用される。フィルムに止板を接着し、一般にはフィラメントテープで補強されたものが使用されている。
版胴への取り付けは、版胴の取り付け溝に止板をはめ込み、版胴に密着するように締め付け、セットする。簡単に取り付け、取りはずしが出来るため、生産効率を高めることが出来る。
この方法でも、印版のレイアウトを、印刷指図書に基づき正確に実施することが印刷作業の基本となる。印版のセットが、一定の位置にくるように標準化しておけば、試験刷りなしで製品の印刷も可能となる。